医療学生のためのアプリ開発講座①

医療従事者がアプリ開発をするべき理由


医療従事者がアプリ開発を行なうべき理由はたくさんあります。医療技術は常に進歩していること、患者さんのニーズが多様化していること、より良い医療を目指して皆が努力していることなどです。もっと省ける無駄に気づいていてもその手段がなかったり、必要としているもののイメージができているのに実現する手段がなかったり、アプリ開発によって解決できるものが色々あるのです。

しかしこれは外注に出しても上手くいかないことが多いのも現実です。実際に医療現場に携わっている人でなければ、どんなアプリが役立つのか、使い勝手はいいのかを本当に理解することができません。現場の声生かしたアプリだからこそ、働く人のためにも患者さんのためにもなるのです。ですから実際に医療現場で働いている人が開発することには大きな意味があります。

たとえば医療従事者が欲しいと思うアプリは次のようなものではないでしょうか。電子カルテのデータから、瞬時に必要な薬と投薬スケジュールを表示してくれるアプリ、患者さんのアンケート結果を分かりやすくまとめてくれるアプリ、検査から退院までの流れを図解してくれるアプリ、点滴量を随時知らせてくれるアプリ、入院患者さんが何人で今どのような状況か判別できるアプリ、アイデアを挙げていけば切りがありません。

他にもたくさんの現場の声が上がっていますし、患者さんの必要に応じてますます需要は高まるでしょう。しかしこうしたアイデアを元にアプリを開発していっても、試作品がそのまま現場で活用されることは少ないものです。日々トライ&エラーを繰り返し、本当に使いやすく効果的なアプリを開発するためには、日々現場で働いている人の感覚を取り入れる必要があるのです。

日本の医療界は閉鎖的な世界であり、アプリ開発などのITテクノロジーを積極的に取り入れようとする、さらには自ら関わって開発もしていこうとする人は多くありません。しかしこの課題に積極的に取り組むことによって、患者さんやご家族の利便性を向上させ、医師や看護師などが感じるストレスを減らすことができます。

アプリ開発を行なう人が増えることで切磋琢磨され、いっそう有用なものが増えていくに違いありません。他の人が作ったアプリを操作してみて感じたことは刺激となり、自分で開発するのみならず、有意義な情報交換やモチベーションアップにもつながるのです。多忙な医療従事者とはいえ、この分野の努力を払うことには大きな意味があると言えるでしょう。