明星智洋先生

江戸川病院腫瘍血液内科副部長、感染制御部部長

日本内科学会認定内科認定医

日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医

日本血液学会認定血液専門医

日本化学療法学会認定抗菌化学療法認定医、指導医

日本がん治療認定医機構がん治療認定医

インフェクションコントロールドクター(ICD)

 

  

1.血液内科を選んだ理由

血液内科は、癌を外科や病理医を必要とせずに自分一人で診断から治療までできる唯一の科と考えています。また、それだけでなく移植も行うことができます。

そして、多くの癌と違い、血液内科の疾患は完全に治癒することができるのでやりがいがあるともいえます。

 

2.血液内科のメリット、デメリット

メリット:上記の通りです。

 

デメリット:患者が翌日急変してもおかしくなく、忙しい科です。また疾患の理解が難しくある程度の経験が必要です。ですが、経験を積むとやりがいがあり楽しくなります。やりがい、充実感は忙しさを超えています。

QOLを求めるのなら、血液内科はオススメできないかもしれません。

 

 

3.研修医のときの苦労、辛いときどのように乗り越えたか

研修医の頃はとても苦労しました。

広島で研修医をしましたが、1年目から救急当番を1人でしていました。そのため日々猛勉強をし、週のうち半分は病院に泊まっていました。3年間休みがありませんでした。

しかし忙しいと同時にどんどんレベルアップしているのを感じました。

また、医師4年目のときには虎ノ門病院に勤務し、そこでは自分の後輩が毎日論文を10本くらい読んでいるような厳しく忙しい環境でした。そのときも大変苦労し鍛えられました。

 

若い時は苦労した方がいいように思っています。

乗り越えることができたのは根性です。研修医のみなさんは、難解な医学部の試験を合格しているので根性はあるはずです。

最初にしんどい思いをしておけばあとで楽になります。

また、医師の人格や技術は最初の5年で決まるともよく言われています。

 

 

4.他職種との関わりで心がけていること、難しいと感じること、失敗談

何でもいいから話しかけるようにしています。内容はほとんど雑談です。

根暗の人にも毎日笑顔で話しかけ、どんな人でも毎日1日1回は話しかけるようにしています。

また、特に研修医の方には覚えておいて欲しいのですが、看護師さんには決して反論しない(笑)。若い時は衝突したときもありますが、経験的にうまくいきません。

医師はプロフェッショナルである前にサービス業です。いいチーム医療をしないと患者は救えません。プライドを捨ててバカになり自分の欠点をさらけだすことも大切です。

 

 

5.ワーク・ライフバランスについて

前述しましたが、5,6年は積まないと血液内科はできません。

5年は臨床の訓練をしっかり積む必要があります。

経験を積んだ後は、システムをつくり時間的余裕をつくることもできます。

 

 

6.医師のキャリアアップについて

GOALをどこに設定するか。教授なら学位、留学、大学に所属する必要がありますし、臨床なら訓練を積む必要があります。

 

まずは目標を決めることです。その人、目標によってキャリアプランは違います。

私自身は教授ではなく臨床として癌を治療したかったので臨床医としての腕を磨く訓練をしてきました。

毎年自分の1,3,5,10年後の目標・キャリアプランを具体的な数字にして文字にしていました。すると、それを達成するために何をするかが見えてきます。

漠然としているものはダメです。例えば「いい医者になりたい」ではダメ。具体的な目標にして文字にしておく。

 

私が考える「いい医者」とは、患者さんに「先生にみてもらえて死んだのなら本望だ。」といわれる医師だと思っています。

そのためには患者さんとのコミュニケーションも大切。医師であれば腕がいいのはは当たり前、最低限です。

医療に合格点はありません。99点でも、たった1点ミスしたら患者さんは死ぬかもしれない。常に満点でなければいけない。だからこそ訓練が必要ですし、同時にやりがいがあるといえます。

 

 

7.学生、研修医に向けてメッセージ

自分がハッピーでなければ患者さんもハッピーにすることはできません。

精神的、時間的、金銭的余裕も必要です。

人脈を作り、興味をもつことにチャレンジし、趣味を極めることも大切です。

いろんなことをやっていると後で必ずつながってきます。

 

一度しかない人生、悔いのないように楽しみましょう!